KENNY BURRELL / A GENERATION AGO TODAY

ギタリストがリーダーの作品を紹介するのは初めてですが、私の知る限りギターが好きでこのアルバムを好まない人はいないのではないかと感じています。楽器の好みは別にしても長年にわたって本作を愛聴なさっている人が多いのではないでしょうか。

さて、ケニー・バレルは1931年生まれで本作は66年から67年にかけての録音で、内容について簡単に言うと「ベニー・グッドマン&チャーリー・クリスチャンへのトリビュート・アルバム」で、58年~59年にグッドマンのバンドに籍を置いてクリスチャンとも因縁があったことが窺えます。

このアルバムのメンバーの中心は、ケニーをはじめフィル・ウッズ(アルト・サックス/クラリネット)、ロン・カーター(ベース)、グラディ・テイト(ドラム)達で更にヴィブラフォンやピアノが曲によって加わります。

ケニー・バレルと言えばブルージーなギターといったイメージが強いかもしれないが、この作品ではコード・ワークの美しさとかポップとも言える歌心にあふれていて、ジャズ・ファンでなくとも楽しく聴くことができます。この作品の後一般にギタートリオ+ワンホーンの編成が多くなるきっかけになりました。

"Poor Butterfly", "Stompin' At The savoy", "If I Had You" など前述のチャーリー・クリスチャンが40年代初頭に所属していたベニー・グッドマン・セクステットのレパートリーを中心に演奏したもので、軽快でリラックスした雰囲気の中にも各プレーヤーのソロが光っている名盤です。

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( LP / CD )