SONNY STITT

アルト・サックスプレイヤーと言えば、アート・ペッパーや以前に紹介したポール・デズモンドあたりを挙げられる人が多いかもしれませんが、今回は一方の雄であるソニー・スティットの57~58年録音の作品をおすすめします。

 

彼は極めて多作家で、リーダー作だけでも優に100枚を超えています。このレコードのジャケットは本人のアップ写真を両面に使ってメンバーなどのデータは一切記載していません。彼の顔と名前だけで売れるという自信の表れでもあり、当時の信頼度と人気の高さが窺えます。

 

「自由奔放な即興演奏、絶頂期のスティットの代表作」というのが本作のLPのタスキに掲載された言葉です。アルトサックスとテナーサックスを持ち替えて、これでもかと芳醇な音色でメロディーやアドリブを吹きまくるスティットの至芸こそがこのアルバムの最大の魅力です。彼の作品を聴くとスカッとした気分になるのです。

 

   ---------------------

(LP/CD)