STAN GETZ / soul eyes

数々の名盤を世に送り出したスタン・ゲッツ(テナー・サックス )が好きだという方はたくさんおられるでしょうが、ジャケットのデザインがかなり地味なせいもあってこの作品をご存じない方が多いのではないでしょうか。

彼の晩年といえる1989年のライブ・アルバムで前半はスコットランドのグラスゴーでのジャズ・フェスティバルで、そして後半はコペンハーゲンで録音されました。

ゲッツらしいクールな(カッコイイ! の意味)演奏が続く作品ですが、特に後半の2曲、"Slow Boat To China" と "Hush-A-Bye" におけるグイグイとリスナーを惹きつけていくテナー・サックスの魅力に、さらにケニー・バロンのエッジがたった流れるようなピアノの音が寄り添って素晴らしいパフォーマンスが繰り広げられています。

上手く伝えることができなくて申し訳ないですが、私にはこの日このコペンハーゲンの会場には音楽の神様が舞い降りていたような気がします。

当店でこのアルバムを流すと、ほとんどの方がジャケットを確認されて帰られます。はっきりといい作品を聴いたという感想を頂くこともあります。世に多くのゲッツの作品が出ていますが本作はまだという方、そしていいジャズを楽しみたいという人には是非聴いてもらいたい1枚です。

 

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(CD)