you'd be so nice to come home to / CHRISTINE HITT

今回紹介するクリスティーン・ヒット(ヴォーカルおよびピアノ)の名をご存知の方は多くないかと思います。10年くらい前に中古ソフトの店で、私の好きなスタンダード曲がたくさん収録されているという理由だけでこのアルバムを購入して、それ以来愛聴盤になり当店でも度々流しています。

彼女の背景については、1963年ミネソタ州生まれで音楽家の両親のもとに育ち、 ミネソタ大学卒業後にアリゾナ大学で修士課程をそれぞれピアノを専攻したようで、学生時代にすでにディジー・ガレスピーやパティ・ペイジと共演する経験があったということです。

残念ながら、彼女の作品は本作以外には少なくとも日本国内では流通してないようですが、このアルバムは1997年から98年にかけて録音され、数曲のピアノトリオ演奏(もちろんクリスティーンのピアノ)を含めて内容のあるヴォーカル作品になっています。

アルバムタイトルになっているTr.1の "You'd Be So Nice ~" はクリスティーンのスキャットから始まり、冒頭からリスナーをグイグイ引っぱっていく感じで軽快かつ爽快感を与えてくれます。"Moonglow", "Thou Swell", "I've Got a Crush on You", "My Foolish Heart" など、スロー、ミディアム、アップ・テンポと曲調も多彩で選曲にもセンスの良さが感じられて、私自身飽きの来ない作品として楽しんでいます。みなさんにも聴いていただきたいアルバムです。 

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(CD)